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2012年11月19日 日刊自動車新聞掲載 提案型予防整備で収益アップ

2012.11.19
2012年11月19日 日刊自動車新聞掲載 提案型予防整備で収益アップ
【以下記事抜粋】
通常の整備をする一環で気軽に提案
自動車保有台数の減少などで総整備売上高は今後、伸び悩むことが確実視される。整備業界にとって、いかに入庫を拡大し、かつ収益力を高めていくが課題となっている。
収益確保のためには不可価値を高めたサービスを提供することも求められる。ただ提案型の営業に苦手意識を持つ整備工場は少なくない。これまで整備業界が行ってきた通常の整備、予防整備をする一環で気軽に提案できると、九州を中心とした整備業界から全国へと評価が広がっている商品がある。D1ケミカル(福岡県福岡市、園田智之社長)のオイル添加剤「SOD-1」(エスオーディーワン)だ。
この商品、園田社長の父の車が車検を受けた直後だったにも関わらず、エンジンが焼き付き、廃車となってしまったという苦い経験が開発のきっかけ。「見えないところの整備」の必要性を感じた園田社長は、福岡県の自動車整備振興会の協力を得ながら、検証を繰り返し、SOD-1を完成させた。現在、宮崎を除く九州・沖縄各県と山口、岡山、広島の自動車整備商工組合で推奨商品として、取り扱われている。商品展開のスタートとなった福岡県では10年強の販売期間で、2千工場ほどにも、一度以上の導入実績があるという。「リピート率も8割ほどはある」(園田社長)と商品に自信を示す。
整備業界の中には、こうした商品を眉唾ものとして敬遠する向きもある。その効果がはっきりとわからない商品を顧客に勧めることは工場の信頼低下につながりかねないとの懸念があるからだ。ではなぜ、整備工場からの評価が高いのか。

エンジンの異音や白煙など症状改善
SOD-1はエンジン、ミッション、パワステなど各オイルに添加して使用する。その効能はスラッジなどの酸化物の処理。平く言えば、エンジン内部等の洗浄である。取り扱う整備工場にとっては、提案型の商品に分類されるものといえるだろう。
提案型営業を不得手とする整備工場も多いなか、整備工場からの信頼を勝ち得ているのは、この商品が整備の現場で修理や不具合症状の改善に役立っているからだ。実際に使ってみて、エンジンの異音や白煙、CVTジャダーなどの症状改善に効く。なかなか症状が収まらないと悩まされた事例に、付加価値の提案としてではなく、整備の一環として使われているのだ。
整備業界では生き残りに向けて、従来の車検中心の商売からの脱却が不可欠となっている。こうした中、収益アップ手段の一つとして、予防整備の提案がある。D1ケミカルが推奨するのは、予防整備としてのSOD-1の提案だ。「整備に使えないものは、予防にも使えない」(園田社長)。逆に言えば、整備に使えるので、予防整備にも使えるというわけだ。ユーザーに提案する整備工場側の心理としても、整備に使っているのだから、予防整備として安心して自信を持って、商品をPRできるという側面がある。
また整備工場側として、コスト的にも導入が進めやすい。同商品は先に挙げたように、エンジンだけでなく、ミッション、パワステ、デフ等に幅広く使うことが可能。提案する機会を広げることが出来るし、当然、在庫管理も楽だ。中小零細企業が多い整備工場にとって、取り扱いやすい商品性となっていることも、評価が高い理由の一つだろう。

エコドライブコンテストで効果実証
福岡県の自動車整備振興会の青年部では開催したエコドライブコンテストで、SOD-1の効果を実際に検証するなど、売り上げアップに繋げるための商品として注目。燃費改善のエコの面からもユーザーへ訴求できるとの認識を示している。
D1ケミカルでは今月から、カービューが運営する車好きユーザーのためのSNS「みんカラ」でオフィシャルブログをスタートした。提案を不得意とする整備工場も多い中、ユーザーへの認知度を高めることで、整備工場側の訴求力アップ、更にはユーザー側からの「SOD-1を入れて欲しい」との逆提案の創出、導入工場への集客力を高めることが狙いだ。また整備工場の店内で流すSOD-1の商品PR映像も近く提供する予定。整備工場の売り上げ拡大に向けて、整備工場の提案営業のサポートにも取り組む考えを強めている。
(九州支社 宮本 雅也)
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