導入事例

【観光バス:日野 リエッセⅡ】フルード交換+SOD-1Plusで4日に1回の警告灯がゼロに!

2025.09.18 | 動力伝達系
【観光バス:日野 リエッセⅡ】フルード交換+SOD-1Plusで4日に1回の警告灯がゼロに!

導入事例データ

【車両情報】
車種:日野リエッセⅡ
ミッション型式:A861E
走行距離:408,682km

【作業メニュー】
・ATF全量交換
・ストレーナー交換
・ソレノイドバルブ交換

【使用オイル】
・テクノパワーATFプレミアム
・万能オイル添加剤 SOD-1Plus

お客様の声

交換前は約4日に1回 ATチェックランプが点灯していました。
しかし整備実施(2025年6月16日)後は、1ヶ月後に一度だけ点灯したものの自然消灯し、その後は現在(2025年9月18日)まで全く点灯していません。

■事例概要
観光バスを運行されている事業者様より、
こちらの車両でのみ、約4日に1回 ATチェックランプが点灯するとのご相談をいただきました。

なお、変速や走行自体に不具合は確認されていませんでしたが、
警告灯が頻繁に点灯することに対して不安を感じられていました。


■診断結果
診断機にて確認したところ、以下のエラーコードを検出しました。

P0776:シフトバルブ2系統 異常

実際の変速は行えており、電気系統に異常は認められない。
原因としては、フルード劣化やオイルライン/ソレノイド系統の目詰まりによる油圧制御不良 が考えられました。
診断機にて確認したところ、P0776(シフトソレノイド2系統) のエラーコードが検出されました。
このコードは主に ソレノイドバルブ内部の詰まりや作動不良 が原因で発生すると考えられます。
ATF交換を実施し、内部に蓄積した鉄粉やスラッジをしっかりと除去しました。
■内部摩耗診断(コンタミチェック)
コンタミチェックとはATF(オートマチックトランスミッションフルード)内部の小さな異物(摩耗粉)をチェックするものです。異物が多いと交換後トラブルの原因になります。
この異物が多く検出された場合、ミッション内部で摩耗が進行している可能性があり、フルード交換後のトラブルにつながるリスクが高くなります。

今回実施したコンタミチェックの結果、摩耗度レベルは「1.5」と判定され、異常な摩耗は見られませんでした。
ミッションの状態は良好であり、微細な摩耗粉についてはストレーナー内で適切に吸着されていると推測されます。
ストレーナーを交換いたします。
清掃前のオイルパン内部には、スラッジや鉄粉が広範囲に付着し、
マグネットにも鉄粉が厚く堆積している状態でした。

オイルパン全体とマグネットを丁寧に洗浄し、付着物をしっかり除去。
これにより、油路やバルブボディへの影響を防ぎ、内部をクリーンな状態に整えました。
念のためソレノイドバルブも新品に交換いたしました。
ストレーナーを新品に交換いたしました。
■ 万能オイル添加剤「SOD-1Plus」添加
SOD-1Plusの添加は、D1式フルード交換における最大のポイントです。通常のフルード交換では除去しきれないパーツ内部のスラッジを分解洗浄し、さらにゴムシール類を保護して柔軟性を回復させることで、油圧リークを止め油圧低下による不具合の再発を防ぎます。
加えて、金属摩耗の抑制や油膜保持効果により、長期的にミッションを良好な状態で守り続けることが可能になります。
■ATF注入
ATFを注入し、レベルゲージで量を確認して作業完了です。
■まとめ
今回のチェックランプ点灯や不具合は、オイルラインの目詰まりによる油圧不良 が直接の原因と考えられます。
ストレーナー交換とATフルード交換のみでは一時的に改善するものの、ミッション内部に堆積したスラッジや鉄粉が再循環すれば再び目詰まりを起こし、同様の不具合を繰り返すリスクが残ります。

したがって、ストレーナー交換とATフルード交換のみでは不十分で、単なる部品交換は応急処置に過ぎない と言えます。
根本的な再発防止には 予防整備 が不可欠です。

D1式フルード交換における SOD-1Plus添加 は、
①油路・バルブボディ内部のスラッジや鉄粉を洗浄し、再詰まりを防止
②ゴムシール類の柔軟性を回復・保持し、油圧を安定化
③高温下でも油膜を維持し、クラッチ摩耗を抑制 → 長期耐久性を確保

といった効果を発揮し、根本的な再発防止策として機能します。

バス運行では「安全・快適・安定稼働」が最優先。

ATトラブルを放置すれば、高額修理・長期運休・収益損失 といったリスクに直結します。
早めの対応こそが、安心運行とコスト削減につながります。

ぜひD1ケミカルへご相談ください。
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