熊本崇城大学との共同研究による効果実証

ディーゼルエンジンの権威渡邉孝司名誉教授と崇城大学里永教授との共同研究

数年前より、SOD-1Plusの効果を実証するため、久留米工業大学副学長・理事を歴任され、ディーゼルエンジンの開発に大きく貢献されてきた渡邉孝司名誉教授と崇城大学工学部機械工学科の里永憲昭教授との共同研究をしています。
里永研究室では
「自動車用潤滑油の還元添加剤におけるトライボロジー特性に及ぼす影響」「転がり軸受の損傷に及ぼす潤滑油の影響」の2つのテーマを軸に、自動車と産業機械の分野でのSOD-1Plusの効果を実証し、論文として発表されています。
共同研究では、SOD-1Plusの洗浄効果、マシンの寿命延長、電気の省エネなど様々な研究結果が出ており、自動車業界のみならず産業機械の分野からも注目を浴びております。
更にSOD-1Plusを添加することで、油膜の厚さが向上するという結果も出ており、トライボロジーの学者の方にもご興味を関心を持っていただいております。


D1ケミカル最高顧問
渡邉孝司名誉教授
経歴
1968年~1972年 いすゞ自動車(株)研究設計本部 大型エンジン設計部
1972年~2012年 久留米工業大学工学部に助手、講師、助教授、教授として40年間勤務し、学科長、大学院専攻長、総括参与、図書館長、地域連携推進室長、ものづくりセンター長、副学長、理事、評議員等を歴任
2012年 久留米工業大学 名誉教授、定年退職と同時に(株)バイオソフィアを開設し、燃焼・省エネコンサルティングと交通事故鑑定業務を実施

受賞歴
平成23年度 発明協会 発明奨励賞受賞「セラミックスの放射による内燃機関の燃焼改良」
平成28年度 日本設備管理学会 論文賞

詳しいプロフィールはこちら
http://d1-chemical.com/watanabetakashi
(株)バイオソフィア
https://biosphere1.jimdofree.com/
崇城大学工学部機械工学科
里永憲昭教授

経歴
最終学歴:三重大学大学院生物資源学研究科共生環境学専攻博士後期課程修了
職歴:昭和電工株式会社

受賞歴
平成18年度 大分県職業能力開発協会 功労賞
平成19年度・平成28年度 日本設備管理学会 論文賞

崇城大学HP里永教授のご紹介はこちら
http://www.sojo-u.ac.jp/faculty/department/mechanical/introduction/005407.html

研究内容

研究内容

研究内容

【論文中一部抜粋】
◆新還元添加剤の添加によるガソリンエンジンの内部洗浄の効果
中古軽自動車の車検整備後,純正エンジンオイルに交換して約1,000 km走行後にエンジンを分解して内部点検をした。その後,エンジンを組み立てて新還元添加剤を10vol%添加して平均50km/hで10,121 km走行後に開放点検をした。その結果,新還元添加剤の添加後は各所に清浄効果が現れており,特にシリンダボディのオイル通路孔に蓄積していた閉塞気味のヘドロ状のスラッジがほぼ清浄,除去されていた点は注目の効果であった。ピストンについては,図3に示す側面写真からクラウン部はもとよりトップランドのスラッジ類が著しく分解,清浄され,1stと2ndピストンリングの固着解放による復元とオイルリングの清浄が認められる。
◆D1グランプリドリフト競技車のミッションオイルにおける新還元添加剤の効果
最近,ドリフト競技が脚光を浴びているが,従来のモータースポーツと比較してかなり過酷なレースで,スタートから500 mを10 sec前後で約200 km/hに急加速後,急減速に耐えるエンジンとトランスミッション等に対する高度な耐久性と耐摩耗性を要求される。この車両のミッションオイルに新還元添加剤の有無について各々2時間走行して,そのオイルのシェル四球摩耗試験と元素分析を実施した結果を表4と図4に示す。
この結果,摩耗痕径は新還元添加剤無しで0.93 mm,添加剤有りで0.38 mmで59.1%少なく,元素分析で最も顕著な有意差のあった元素はFeで,添加剤無しで15 wt%,添加剤有りで4 wt%を示し,73.3%の減少率により摩擦と摩耗が著しく低下することを示した。さらに,Cu, Al, Pなどについても同様に60.0~97.8%の改善が見られた。
◆新還元添加剤および参考添加剤Aを用いた軸受寿命評価
軸受寿命評価試験の結果
本実験は5W-30とVG320を基油とし,両基油のみと両基油に添加剤SOD-1plusを10%添加したときと,VG320に参考添加剤Aを10%添加したときの合計5つのパターンで実施した。各実験結果を図6と図7に示す。これらの図はワイブル線図であり,全ての実験を100%と考えたとき,累積破損率F %を縦軸に,実際の運転時間Laと理論寿命時間L0の比を横軸にとり,対数グラフで表現したものである。横軸は1より右側で理論寿命時間を超えた運転を示し,グラフ上のプロットは11.38hに対して各々2倍と3倍の実験結果を意味している。
基油の性能として5W-30とVG320で実験した結果,最大運転時間は理論寿命時間に対して各々5.45倍と2.53倍の運転が確認できた。
基油の5W-30とVG320に新還元添加剤を10%添加したもので実験した結果,最大運転時間は理論寿命時間に対して5.87倍と4.27倍の運転が確認できた。
基油に対する新還元添加剤を加えた合成油としては,5W-30で1.08倍,VG320で1.69倍の運転時間が長くなった。この事実から新還元添加剤を加えることで寿命の延長が期待できる。
また,VG320に参考添加剤Aを加えたときは,最大運転時間として理論寿命時間に対して3.01倍の運転が見られた。基油に対する参考添加剤Aを加えた合成油としては1.19倍の運転時間の延長が認められた。
※詳しい試験内容については論文(ダウンロード資料)をご参照下さい。
スラスト玉軸受寿命評価試験機イラスト
スラスト玉軸受寿命評価試験機イラスト
スラスト玉軸受寿命評価試験機実機
スラスト玉軸受寿命評価試験機実機
◆消費電力量の省エネについて
エンジン油である5W-30に関しては基油に対する合成油の消費電力量の割合として、寿命試験機で96.1%となり3.9%の削減を確認した。また、ギヤ―油であるVG-320に関しては基油に対する合成油の消費電力量の割合として寿命試験機で94.9%となり、5.1%の削減、さらに同様な視点として生産用実機(減速機)で98%となり2.0%の削減を確認した。温度環境、生産負荷などは同一条件であり、このことを言い換えれば、新還元添加剤(SOD-1Plus)を添加することにより簡単に省エネルギーを得られるという期待が持てることを示している。
軸受接触面における流動状態を観測する試験機
軸受接触面における流動状態を観測する試験機
左写真試験機の接触面をハイスピードカメラで映し、縞字数を観測することにより油膜厚さを求める。
左写真試験機の接触面をハイスピードカメラで映し、縞字数を観測することにより油膜厚さを求める。

2018年12月6日 日本機会学会評価診断シンポジウム 

2018年6月7日 日本設備管理学会 春季研究発表大会

2018年1月号 潤滑油経済誌掲載 新還元添加剤による自動車と産業機械用における合成油の寿命延長による経済的効果

2017年11月21日 日本設備管理学会 秋季研究発表大会 

2017年6月1日 日本設備管理学会 春季大会

2017年3月8日 日本トライボロジー学会 創立30周年記念シンポジウム

2016年12月15日 日本機械学会 第15回評価診断シンポジューム

2016年11月24日 日本設備管理学会 秋季大会

2015年11月26日 日本設備管理学会

2015年9月2日 自動車技術会国際学会

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