2013年1月アーカイブ

整備業界では、オートマチックミッションオイル交換(以下ATF交換)を推奨しているものの、約8万km以上無交換車両については、ATF交換をお断りしているのが現状です。
その理由として、ATF無交換の過走行車のATF交換を実施した場合に、変速ショック、滑りなどの不具合が発生する可能性がある為です。

〈ATFの役割〉

◎動力を伝達する働き

トルクコンバーター内部で、エンジン動力をATへ伝えます。

◎潤滑

各ギヤ類をはじめ、AT内部全般の動きをスムーズにします。

◎作動油

変速等に必要な油圧作動油として各部に油圧を送り込みます。

◎冷却

AT内部全体の冷却をします。

 

ATFはAT機構の中で上記の役割を果たす為に過酷な状況(高温・高圧・せん断等)にさらされ、次第に劣化していきます。

ATFの劣化はAT内部の劣化を促進させると考えられています。

 

 〈何故ATFを新油に交換すると変速ショック、滑り等のトラブルが発生するの?〉

ATFは摩擦特性を備えており、その摩擦係数はAT内部のクラッチディスク等の摩擦係数と密接な関係があります。

 

 ATF摩耗イメージグラフ.jpg

 

イメージグラフのように、ATFとクラッチ摩擦材の摩擦係数は劣化と共に反比例していきます。ATFは、新油から劣化が進むにつれて摩擦力が高くなり、さらにAT内部の消耗を伴っているとコンタミが混ざることでより摩擦力は高くなります。

逆にクラッチディスクは、劣化・消耗が進むにつれ摩擦力が低下していきます。

このことから、ある程度劣化・消耗の進んだクラッチディスクでも、ATFの摩擦力上昇により正常な走行が可能になりますが、その消耗に気づかずにATF交換を実施するとATF・クラッチディスクの摩擦力バランスが悪くなり、滑り等が表面化してしまうことが考えられます。

 

弊社では、ATF交換の前に色やにおいだけでなくコンタミチェッカーでATFに混在するコンタミを確認することで、AT本体内部の消耗を推測し、より的確なATF交換判断をしています。

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 ◎目的掲載

  過走行車のオートマチックオイル無交換車輌の交換後のオートマチックミッシ

  ョンの不具合調査。及び「SOD-1」添加による不具合回避確認調査。

 

 

 ◎概要

  車輌の長期保有化が進み過走行車が多くなる一方で、重要な動力伝達装置の

  ートマチックトランスミッションフルードの無交換車が増えており、故障

  ラブルの発生が考えられる。

  現在整備業界では、オートマチックトランスミッションオイル交換(以下AT

  F交換)を推奨しているものの、約8万km以上無交換車輌については、AT

  F交換をお断りしているのが現状です。その理由としてATF無交換の過走行

  車のATF交換を実施した場合に、変速ショック・滑りなどの不具合が発生す

  る可能性がある為です。

  では、何故この変速ショック・滑りが発生するのでしょうか。

  原因としては幾つか上げることが出来ますが、ATFが劣化した状態で何とか

  AT機構の動きを保っている、バルブ等の劣化、Oリング等からのオイルリー

  ク、クラッチ、各機構などの摩耗、スラッジ(酸化物質)等のさまざまな原因

  が挙げられます。

  そこで弊社は、オイルの汚れ(スラッジ)が原因で不具合が発生するのであれ

  ばその汚れを安全に分解・洗浄することが出来れば、過走行車でもATF交換

  が出来るのではないかと考えています。なぜならば、ジャダー(車体振動)、

  軽い変速ショック、滑りは「SOD-1」で改善しているからです。このジャ

  ダー(車体振動)、軽い変速ショック、滑りはスラッジ等の汚れが原因で発生

  している場合が多いからです。

  スラッジなどによるオイルの循環が悪くなることで発生する不具合は、「S

  D-1」で改善若しくは、軽減できます。

  又各機構の摩耗・破損についての不具合は修理する以外にはないと思います。

  しかしながら、ATF交換を整備工場やディーラーで断られたユーザー様でそ

  のまま無交換の状態では何処かのタイミングでオートマチックの不具合やト

  ブルが発生します。

  そういった現状を踏まえ、過走行車にATF交換+「SOD-1」添加後の不

  具合発生調査を始めました。「SOD-1」を添加する事で不具合を避ける

  とができれば過走行車のオートマチックオイル交換に十分貢献できると考えて

  います。

  交換後の不具合を避ける為、弊社独自の作業手順に沿って、愛車に長く乗って

  頂く為に日々の検証を行いたいと思います。

 

  

 

 

    

 

 ◎検証内容

 (1)車輌   :約8~15万km走行したオートマチックオイル無交換車

         (初度登録から約10年の国産車)

   

 (2)作業内容 :オートマチックオイル交換、SOD-1添加

   

 (3)車輌状態 :軽い変速ショック、滑り等がある車輌も施工を行い改善確認

   

 (4)作業手順

  1)車輌の現状確認

   ・停車時での各レンジへシフトチェンジを行い不具合の確認

   ・車輌オーナーに同行して頂き走行中の不具合の確認

   ・リコール、サービスキャンペーン等に該当していないかの確認

   ・オイル量、オイル漏れの確認

      

IMG_2838.JPGIMG_2803.JPG 

 

 

 

  

  

 

  

 

 

 

  

  2)ATFコンタミチェッカーでの簡易ATFテスト

         ※ATFコンタミチェッカー全体写真

  IMG_2796.JPG 

 

 

 ATFコンタミチェッカーの目的

  ・オートマチックフルード(以下ATF)を従来の色やにおいだけでなく、

   TFに混在する「コンタミ」(消耗粉)を専用のフィルターで検出する

   で、オートマチック本体内部の消耗(主に摩擦材の消耗)を推測し、り的

   確なATF交換時期を判断することが出来る。 

 

  ①ATFコンタミチェッカーをセットし、ATFレベルゲージよりホースを入

   れATFを約20ML抜き取る。

 

  IMG_2805.JPG 

 

 

 

 

※ATFレベルゲージ穴よりホースを入れる

 

 

 

 

 

IMG_2810.JPG

 

 

 

 

 ※ATF抜き取る

 

 

 

 

 

 

  20mlトリミング.jpg

 

 

 

 

 

 

 ※約20ml抜き取る

 

 

  

 

 

  ②専用フィルターを取り外しフィルターに残ったATFをエアで飛ばす。

 

   図1.jpg

 

 

 

  ③エアで余分なATFを飛ばしたら、フィルター内にパーツクリーナーを注入。

 

IMG_2827.JPG              IMG_2830.JPG

 

 

     

  拡大図

 

 

 

 

 

  

 

 

  ④再びエアを吹き込みフィルター内のATF無くなるまで③と④の作業を

   繰り返し行う。

 

 

 

 

IMG_2824.JPGのサムネール画像 IMG_2822.JPG 

 

      ⇒                          

  拡大図  IMG_2829.JPG 

 

   

 

   

 

 

   ⑤最後にフィルターを確認しAT内部摩耗の診断を行う。

 

フィルター洗浄後.jpg 

      ※AT内部の摩耗状況の判断はこちらで確認お願いします。

 

  

 

 

  3)ATF交換

   ①ATFドレーンボルトより、ATFを抜きとる。

IMG_2700.JPGのサムネール画像 

  

    

 

   ②抜けたATF量を確認しATF(新油)を同量入れる。

  ATF新油入れ替え(1回目)2.jpg 

 

   ③エンジンを始動し、各レンジにシフトチェンジ行いATFをなじませる。

   ④アイドリングを10分~15分ほど行います。

   ⑤再度、ATFを抜き取る

トゥデェイ2回目抜き取り.jpg   

 

   ⑥ATF(新油)+SOD-1を入れる。

    ※下の写真はATFにSOD-1を規定量添加しています。

 ATF+SOD-1(全体)2.jpg ATF+SOD-1(エンジンルーム)2.jpg

 

 

 

 

 

  

 

 

 

    

   

   ⑦各レンジにシフトチェンジをしてなじませます。

   ⑧ATF量の確認を行います。

 

 

 

 

  4)走行確認

   ・車輌オーナーに運転して頂きSOD-1施工前との比較を検証してもらう

 

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 ◎ATFコンタミチェッカーの目的

ATFの色やにおいだけでなく、ATFに混在する「コンタミ」(摩耗粉)を検出することで、AT本体内部の摩耗(主に摩擦材の摩耗)を推測し、より的確なATF交換時期を判断します。

 

   

 

 ◎ATFコンタミチェッカ―の使用により次の効果が期待されます。

・検査結果を基にしたATF交換後トラブルの予見

 

  

 

 ◎診断方法

専用フィルターにてATFを濾過し、フィルター内に残ったコンタミを確認することで、AT内部摩耗摩耗を推測できます。

  

  

  

 

Tの内部摩耗が極めて少ない状態(ATF交換推奨レベル)

 

消耗度1.jpg

 

 

フィルターが新品に近い状態で、

コンタミはほとんど確認できない。

※フィルターの目視チェックが消

 耗度1であっても作業中に目詰

 まりした場合、ATF交換はお

 勧めできません。

 

 

  

 

  

     

  

消耗度2:AT内部の消耗が多少見られる状態(ATF交換注意レベル)

 

消耗度2.jpg

 

 

部分的あるいは全体的に薄い黒ず

みがある。大半は白いイメージ。

※フィルターの目視チェックが消

 耗度2であっても作業中に目詰

 まりした場合、ATF交換はお

 勧めできません。

 

 

   

  

  

  

 

消耗度3:AT内部の消耗が激しい状態(ATF交換危険レベル)

 

消耗度3.jpgのサムネール画像

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

TF吸引中にフィルターが目詰まりする、もしくは新品フィルターと

比較すると変色している。

AT内部摩耗が進行している状態です。ATF交換をきっかけに走行に

支障きたすトラブル発生の可能性があります。

 

 

  

※ 注 意

ATFコンタミチェッカー」は、あくまでATFの一部からAT内部

の消耗(主に摩擦材の消耗)を推測するもので、ATF交換後のノント

ラブルを保証するものではありません。最終的なATF交換の判断は、

ATF交換歴や走行状態等を含め総合的に行って下さい。 

 

 

 

 

 

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